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スピーカー

Mesut Durukal (メスト)

略歴

Mesutはテック業界で約20年にわたり品質保証(QA)の第一線で活躍し、CMMI・Scrum・PMPといった手法を駆使しながら多国籍プロジェクトで要職を歴任してきました。

また、日本初の国際ソフトウェアQAカンファレンス「Tokyo Test Fest」を創設し、代表として陣頭指揮を執っています。同イベントには26 か国から専門家が集まり、大成功を収め、日本にグローバルなQAコミュニティを築く礎となりました。

さらにMesutは、海外カンファレンスでの登壇も豊富で、最優秀プレゼンテーション賞の受賞経験を持ち、複数のプログラム委員会メンバーとしても活躍しています。

発表について:
- 言語:英語(同時通訳あり/日本語のリアルタイム通訳をご提供します)

Zen of Testing

 

日本に住み、日々その豊かな文化に触れている者として、そして15年以上にわたる品質保証(QA)の専門的な経験を持つ者として、今回のセッションでは、この2つの素晴らしい世界を融合させたいと考えています。現代のQAが直面する課題を、日本の文化や哲学に着想を得たアナロジーを通じて、ユニークな視点から捉え直します。

近年、QAは急速な技術革新に対応しつつ、信頼性・正確性・スケーラビリティを担保するという難題に直面しています。こうした課題に対処するには、規律・柔軟性・熟練といった要素を組み合わせた創造的なアプローチが求められます。

日本文化は、物事に対する熟慮・優雅さ・匠の精神といった姿勢において、多くの学びを与えてくれます。また、日本は品質革命の発祥の地でもあり、トヨタ生産方式、リーン、カイゼンといった手法を生み出し、W・エドワーズ・デミングのような人物も輩出しています。現代QAの課題に立ち向かうために、こうした日本の伝統や哲学からインスピレーションを得て、わかりやすく記憶に残るアナロジーを活用し、視点を再構築しましょう。

例えば、検証を象徴する「狐」、品質のチェックポイントを表す「鳥居」、テスト設計における調和とバランスを教えてくれる「生け花」など、多様な文化的象徴から深い洞察を引き出します。茶道の一つひとつの所作に見る丁寧さ、折り紙に表れる創造性、カイゼンの持続的改善などにも学びます。また、「テストスメルの修復」としての金継ぎ、「Shift-leftテストにおける初期の注意力」としての盆栽、「継続可能なテスト」を象徴するラーメンなど、印象に残るアナロジーを通して、実践的かつ楽しい理解が得られるでしょう。

日本文化の知恵とQAの手法を融合することで、現代の課題に対する革新的かつ意味のある解決策が見えてきます。本セッションでは、参加者が明日から使える実践的なヒントと、新たな視点を持ち帰っていただけることを目指しています。